登録支援機関とは?|介護事業者向けに支援内容・費用・選び方を解説

外国人介護職員の話を、支援担当者と介護施設の担当者が聞く相談の場面

介護事業者向け登録支援機関ガイド / 最終確認日:2026年10月3日

この記事で分かること

  • 登録支援機関の役割と10項目の支援
  • 全部委託・一部委託・自社支援の違い
  • 費用と委託先を比較するための確認事項

結論:支援内容と施設側の役割を確認して委託先を選びます

登録支援機関は、特定技能1号の外国人が日本で安定して働き暮らせるよう、受入れ機関から委託された支援を行う機関です。住居や生活手続き、相談、日本語学習の機会、定期面談などを支えます。自社で必要な支援体制を整える方法もありますが、委託する場合も雇用管理や現場教育は施設の役割として残ります。選ぶときは、月額料金に加え、本人が相談できる言語、訪問対応、担当者、追加費用、報告方法を確認しましょう。施設と支援機関の役割を具体的に決めることが、受入れ後の連携につながります。[1][2]

登録支援機関の役割と、施設側に残る仕事

登録支援機関は、受入れ機関から委託を受け、特定技能1号の支援計画に基づく支援を行う機関です。出入国在留管理庁長官の登録を受け、登録簿で公表されます。すべての外国人職員について契約が必要な制度ではありません。[1]

受入れ施設は、支援を全部委託しても、雇用契約の履行や適切な賃金の支払い、受入れ機関としての届出などを担います。委託契約を結ぶときは、施設の担当者と支援機関の担当者を決め、情報を渡す時期まで確認しましょう。[2]

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業務役割分担の考え方
生活・就労上の支援支援計画と委託契約に沿って登録支援機関が実施
給与・勤務・労務管理雇用主である受入れ施設が管理
介助方法・記録・事故防止の指導施設の教育担当者が中心。外部研修を使う場合も現場で確認
相談で見つかった職場の課題本人の意向とプライバシーに配慮し、施設と支援機関で対応を調整

例えば「申し送りが理解できない」という相談では、支援機関が困りごとを聞き取り、施設側が説明方法や指導手順を見直す、といった連携が考えられます。以下の実務例や比較項目は、契約前の検討に使うための提案です。

2026年10月現在の確認事項

定期届出は、2025年4月からの運用変更により年1回となっています。対象期間は4月1日から翌年3月31日、提出期間は翌年4月1日から5月31日です。一方、定期面談は3か月に1回以上であり、届出と面談を同じ頻度で考えないようにします。随時届出も別に確認が必要です。[5][1]

さらに、支援体制の要件改正が2027年4月1日に施行されます。長期契約や自社支援への切替えを検討する場合は、現在の体制に加え、改正後に対応できるかを確認してください。本記事は2026年10月3日時点の整理です。[7]

特定技能1号の義務的支援10項目

支援は、入職前の説明から日常生活の相談まで続きます。必要な内容を支援計画に定め、本人が十分に理解できる言語で行うべき説明・相談等に対応します。以下は概要であり、実施方法は最新の運用要領で確認してください。[8]

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項目支援の概要
1.事前ガイダンス働く条件や活動内容、入国手続き等の説明
2.出入国時の送迎入国・出国時の空港等への送迎
3.住居と生活契約住まいの確保、銀行口座や携帯電話等の契約支援
4.生活オリエンテーション生活ルール、医療、防災などの案内
5.公的手続きの補助必要に応じて行政手続きへの同行等
6.日本語学習の機会教室や教材等の情報提供
7.相談・苦情への対応仕事や暮らしの困りごとへの対応
8.日本人との交流地域行事等の案内や参加の補助
9.転職支援本人の責めによらない契約解除時の支援
10.定期面談・通報本人・上司等との面談、法令違反等の行政機関への通報

出典:入管庁の支援概要・外国人向け案内。[1][9]

「日本語学習の機会の提供」が、そのまま毎日の個別授業や介護福祉士試験対策を意味するわけではありません。提供される支援と、追加で依頼する教育の範囲を具体的に確認しましょう。

全部委託・一部委託・自社支援の違い

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方法特徴選ぶ前に確認
全部委託支援計画の実施を登録支援機関へ委託対応言語・地域・実施体制と施設側の連絡窓口
一部委託一部を外部へ依頼し、残りを施設側で実施受入れ機関自身の支援体制と担当業務の境界
自社支援受入れ機関が必要な体制を整えて実施担当者の適格性、理解できる言語、相談・記録・継続対応

登録支援機関に全部委託した場合は、受入れ機関が満たすべき支援体制の基準を満たしたものとみなされます。一部委託では、全部委託と同じ扱いになると考えず、自社側の基準適合を確認してください。[1]

自社支援の検討では、通訳ができる職員の有無だけで決めないことが大切です。休暇・退職・異動があっても継続できるか、面談を誰が行い、記録をどこに残すかを業務時間とともに見積もりましょう。

人材紹介・監理団体とは役割が異なる

採用候補者の紹介と、採用後の支援は別の業務です。同じ事業者が両方を提供する場合もありますが、登録支援機関の登録だけで職業紹介を行えるわけではなく、別途、職業紹介事業の許可等が必要です。[6]

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名称・サービス主に確認すること
登録支援機関特定技能1号の支援計画を実施する委託先
職業紹介事業者候補者紹介の内容、許可等、紹介手数料と返金条件
監理団体技能実習での役割。特定技能の支援委託と契約を混同しない
在留手続きの相談先誰がどの手続きを扱い、料金に何が含まれるか

「採用から支援まで一括」という説明でも、契約書と見積書では内訳を確認します。担当者が同じでも、紹介料と毎月の支援委託費の発生条件は別に整理しておくと、後の行き違いを減らせます。

費用は月額だけでなく、含まれる業務で比較

義務的支援にかかった費用を、特定技能外国人本人に負担させることは認められません。施設が支払う支援委託費と、本人が負担する家賃等の生活費を混同しないようにします。[4]

本記事では、条件の異なる料金を一律の相場として示しません。見積もりは同じ人数・言語・所在地・依頼範囲を伝えて取り、初年度と翌年度の総額を比べましょう。

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確認する費用質問例
初期費用入職前の説明、住居・生活契約の準備は含まれますか
月額委託費対象者1人ごとか、最低契約人数・最低料金はありますか
個別対応・実費訪問・同行・通訳・交通費の追加条件は何ですか
教育・手続き関連追加の日本語研修や在留手続きは別契約ですか
終了・変更時解約予告期間、精算、返金、引継ぎ費用はどうなりますか

義務的支援、任意の追加サービス、立替実費、税の扱いを分けた見積書を依頼すると比較しやすくなります。組合への相談でも、現在の契約内容や困っている対応を整理しておくと話を進めやすくなります。

介護事業者が委託先に確認したい7つの質問

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確認項目契約前に聞くこと
登録の確認登録簿の名称・登録番号は契約先と一致していますか
言語本人が相談したい言語で、誰が直接対応しますか
地域・時間施設や住居へ来られますか。休日や夜間の連絡方法は何ですか
介護現場の理解シフト勤務、申し送り、記録の悩みをどう聞き取りますか
面談と報告実施日程、施設への共有範囲、課題の対応期限はどう管理しますか
担当者の継続性担当者が休む日や交代するときは誰が引き継ぎますか
契約・改正対応追加料金や解約条件、2027年改正への準備を説明できますか

登録状況は入管庁の最新の登録簿で確認してください。登録簿にあることに加え、実際の担当者・対応内容が施設と本人の必要に合うかを面談で確かめましょう。[3]

相談窓口は、本人が使える形で伝える必要があります。「管理者を通さないと相談できない」運用になっていないか、本人だけで相談できる方法があるかも確認しましょう。

委託開始までの進め方

  • 1.対象者の在留資格、言語、勤務先、住居、受入れ時期を整理する
  • 2.施設で実施できる支援と外部に任せたい支援を洗い出す
  • 3.登録状況を確認し、同じ条件で見積もり・実施方法を比較する
  • 4.支援範囲、担当者、料金、報告、終了時の引継ぎを契約で確認する
  • 5.支援計画と申請・届出の担当、開始日を確認する
  • 6.本人に相談先を伝え、面談と施設側の振り返り日を予定する

すでに別の登録支援機関を利用している場合は、契約の終了と新しい支援の開始の間に空白を作らないよう、先に引継ぎ日程を組みます。支援委託契約の変更等には随時届出が関係するため、現行の提出資料一覧で事由・期限を確認してください。[10]

よくある質問

特定技能の採用では、必ず登録支援機関に委託しますか?

必須ではありません。受入れ機関が必要な基準を満たして自ら支援する方法もあります。全部委託・一部委託・自社支援の体制を比較して判断します。[1][2]

支援費を本人の給与から差し引けますか?

義務的支援の費用を本人に負担させることはできません。費用の名称を変えて負担させる運用も避けてください。[4]

日本語や介護技術の教育をすべて任せられますか?

支援内容と契約によります。学習機会の提供と、施設固有の介助・記録・安全管理の指導は分けて確認し、施設にも教育担当者を置きましょう。

定期届出が年1回なら、面談も年1回でよいですか?

いいえ。定期面談は3か月に1回以上です。届出と面談の日程は別々に管理します。[1][5]

登録支援機関は変更できますか?

変更を検討できます。契約の解約条件、新しい支援体制、記録の引継ぎ、必要な届出をそろえ、支援が途切れない日程で進めます。[10]

出典・確認資料

制度の説明は公的資料に基づきます。質問例、役割分担表、進め方は介護事業者が検討するための実務提案です。具体的な支援方法・基準・届出は、契約や申請時に公式案内の現行版で確認してください。

  1. 出入国在留管理庁|1号特定技能外国人支援・登録支援機関について
  2. 外務省|登録支援機関について
  3. 出入国在留管理庁|登録支援機関登録簿
  4. 出入国在留管理庁|特定技能制度に関するQ&A
  5. 出入国在留管理庁|特定技能制度の運用改善に関する資料(定期届出等)
  6. 厚生労働省|職業紹介事業パンフレット
  7. 出入国在留管理庁|1号特定技能外国人への支援体制に係る要件の改正(2027年4月1日施行)
  8. 出入国在留管理庁|1号特定技能外国人支援に関する運用要領
  9. 出入国在留管理庁|外国人の方・特定技能の支援内容
  10. 出入国在留管理庁|特定技能所属機関による随時届出・提出資料一覧

最終確認日:2026年10月3日

更新履歴:2026年10月3日:初版作成。支援内容、委託方法、費用比較、面談・届出の違いを整理。

更新方針:制度・運用の変更時と、3か月ごとを目安に確認。2027年4月の支援体制改正前にも見直します。

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